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ひな人形

奥村商店の雛人形売場

奥村商店の雛人形売場は1階は衣裳着人形や大型の段飾りを、2階は木目込み人形や小型の飾りを販売しています。

雛人形と雛祭りの起源

今日の雛祭りは、様々な風習や習慣が合わさったてできた行事です。

複数ある起源の一つとして、貴族の子供達が興じていたお人形遊びが挙げられます。今から約1300年前の平安時代の頃のことです。平安時代では「雛(ひな、ひいな)」という言葉は「小さくて可愛らしいもの」の、お人形を指す言葉でした。子供たちお人形を用いてがママゴトをする様を「雛遊び(ひいなあそび)」と呼び、使われるお人形を「雛人形」と呼んでいたそうです。この頃のお人形は、男女一対にで衣装を着た立ち姿をしたお人形です。現在の雛人形は座った姿のお人形が一般的ですが、簡素な紙雛と呼ばれるお人形で、現代の立雛のようなお人形だったそうです。

「ひいなあそび」とは別に、流し雛という風習も雛祭りの起源として挙げられます。お節句の時期は邪気を払い、健康を願う時期です。現在の桃の節句、上巳の節句の時期は、水を用いて体を清めるような行事を行なっていたそうです。また、神を宿らせる人形(形代)をお祀りして、お祓いをするという文化から、身についた邪気、厄を人形に負わせて川に流す「流し雛」という風習が行われていました。

この二つの風習が合わさり、生まれたのが雛祭りです。

生まれてきた子供のお祝いとして、身代わり、お守りの人形を贈るようになりました。盛んに行われるようになったのは江戸時代の中期ごろ、最初は宮中の貴族や武家の間で行われていた行事ですが、一般市民の間にだんだんと広がり流行しました。

一般的なイメージの段飾りの雛人形は、江戸後期から明治時代にかけての頃に登場しました。江戸時代には、現在の東京の日本橋周辺で雛市が開かれ、町人が雛人形を買い求めるようになり、だんだんと日本中に桃の節句に雛人形を贈る習慣が根づきました。

雛人形を飾る意味

雛人形は生まれてきたお子さんに降りかかる厄や病を代わりに引き受けるお守りとしての役割があります。江戸時代から、多くの人々が雛人形を贈り、誕生を祝い健康に育つことをお祈りしてきた歴史があります。現代にかけて、飾るお人形や道具、雛壇の大きさなどは大きく変化しています。流行や、暮らしの変化によって、飾るお人形は変化するものですので、必ず守らなければならないという厳格なルール、様式があるわけではありません。

雛人形を購入された皆様が、生まれたお子さんを祝い、健康を願うというひな祭りの根幹の部分を大切にしていただければ幸いです。

ひな人形の種類 衣裳着雛人形と木目込雛人形

雛人形には様々な種類がございます。奥村商店では、主に、衣裳着雛人形と木目込人形を取り扱っております。ここでは、この二種類のお人形の特徴を紹介いたします。

衣裳着雛人形とは

衣裳着雛人形は江戸時代頃から作られた京都発祥とするお人形です。仕立てられた衣裳(装束)をお人形に着せ付けて作られるお人形の総称で、雛人形と言えば、という一般的なイメージに合致するものです。現在、販売される雛人形のほとんどが衣裳着の雛人形です。

衣裳着雛人形は、十二単を代表とする宮廷装束を着用した姿を再現したお人形です。色の異なる衣を重ね、その色の調和で美しさを表現します。

十二単を表現するために、実際の衣装の縮小版を作り全てを着せ込む本着せの雛人形や、上半身と下半身を分けた衣裳を着せ付けた雛人形があります。

木目込雛人形とは

木目込人形は木彫の人形に裂地を張り付けて彩色したお人形です。18世紀中ごろに京都の加茂神社の雑掌(神社や宮中で雑事を担う職業)が、儀式に使った祭壇や装束の残った材料で作ったのが始まりと言われています。木目込人形はもともと、ひな人形に限らず、さまざまな人形に使われる技法でした。

現代の木目込ひな人形は、木彫で作られた型に木くずをのりで固めた粘土を詰めて作った桐塑の目地に裂地を挟み込んで作られます。

木目込人形の特徴としては裂地を張り付けるため全体的に小型に作ることができます。また、全体的に丸みのあるお人形ができるため可愛らしいお雰囲気がでることも特徴です。

奥村商店の取り扱いひな人形作家
衣裳着人形の作家(衣装着)

御人形司 市川豊玉

雛人形の生産地、東京を代表する人形作家である市川豊玉氏の雛人形。

祖父「江戸の名工」甲冑師市川光玉斎を初めとして名だたる人形師に師事し、平成19年伝統工芸士として認定を受けた御人形作家の市川豊玉氏。

有職故実への深い理解から生み出される有職雛人形。御人形の衣装は本物の西陣織を利用し、素材を活かした柔らかい風合い、色の重ねの美しさが溢れます。

大量生産されない最高級ランクの雛人形は、有名百貨店、専門店でしか取り扱われません。自然と調和して発達してきた趣きのある日本の伝統美を追求した雛人形は、一度ご覧いただきたいお品です。

御人形司市川豊玉 ご紹介ページ

有職 御雛人形司大橋弌峰

お雛様のルーツである京都。発祥から現代まで伝統を受け継ぐ京人形界を代表する御人形の作り手が大橋弌峰氏です。

先代から受け継いだ技術と有職故実への熱心な研究から生み出される雛人形は、最高級の品として定評があり、百貨店や専門店で取り扱われます。

また、有職故実に基づいた古典的な雛人形のみならず、伝統を受け継ぎつつも新しい試みへ大胆にチャレンジする姿勢をお人形から感じていただければと思います。

大橋弌峰 ご紹介ページ

木目込人形の作家

江戸木目込人形 原孝洲

無形文化財として認められた初代原米洲の技術を受け継ぐ江戸木目込人形師原孝洲。御人形づくりの技術だけでなく、ファッションやデザイン、現代アートなど幅広く学ばれています。それらの技術や知識を活かして、空間との調和を目指したお人形作りに取り組まれています。

小さめの作りでかわいらしい印象の木目込のお雛様が、現代の住宅環境にマッチして若い世代から多くの支持を集めており、その潮流の中心にあるのが原孝洲の木目込雛人形です。

原孝洲 三世原裕子氏 ご紹介ページ

その他の取り扱い

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木目込人形 幸一光
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